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執筆者の写真まつださえこ

和婚と着付師と腰紐




我が家の青楓が揺らいで輝いております。



昨日、花嫁衣裳のプロモーション撮影に同行させていただきました。天候不良で四月末から延び延びになっていた現場でしたが、昨日のスコールも奇跡的にすり抜け、無事撮影終了と相成りました。今回のお仕事に際しまして、新たに頂戴しましたご縁と、助けてくださいました諸先輩方に心より感謝申し上げます。



今回はお二方ともモデルさんでしたので、オフショットのかわいらしい笑顔をご紹介致します。(諸処ご承諾いただいております。)



私事ですが、このお仕事をいただいててから昨日までの間に一つの大きな失敗をし、その後奇跡的にその失敗を挽回させていただくチャンスを与えられ、恩人に着物を通してようやく一つ恩返しをさせていただくことができました。お喜びいただき、ありがたいお褒めの言葉を頂戴し、地まで頭の下がる思いでしたが、この一連の失敗経験を通してようやく手に落とし込んだ技術が一つ、ございました。この手応えは大きいと感じます。とても地味な、恐ろしく地味な技術ですが、久方ぶりの着物がこれほど楽であったと感想いただいた所以はこれに尽きたと思います。技術は前進するというより、一点を細く掘り下げていくような、水面から暗い水中へと繋がる階段を下りていくような感覚に近いと、今は感じております。着付けの技術に派手さは微塵も要らないです。


今日より程なくして本番の花嫁様、花婿様をお支度させていただきます。花嫁衣裳の肩に掛かる重さは決して楽なものではございませんが、職人としての着付け技術に、母、人としての配慮を隅々まで添えて、お二人が終始楽しんでくださるようお手伝いをさせていただきたいと存じます。










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