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  • 執筆者の写真まつださえこ

子どもと着物も二人三脚

ひょんなご縁があって、娘は幼稚園の時から日本舞踊のお稽古をつけていただいています。


日舞のお稽古は基本着物か浴衣。


私のこだわりで、小学校に上がった時から娘の浴衣は腰紐着付けで着付けてます。肩揚げはして、腰揚げはせず、ちゃんと前幅を合わせて腰紐を結ぶ。衿の合わせも付け紐ではなく、胸紐を一周結んでの着付けです。我ながらエゴが炸裂している。


そんなだから娘にとって着物(浴衣)は

動きにくいなぁ。

紐が当たって気持ち悪いなぁ。

帯が邪魔くさいし、苦しい。

トイレに行く時も手を洗う時も、面倒だし。

いつもみたいに歩いたら裾がパカッとなって足がいっぱい見えるし。

寝転んだらパンツ見えてるよ♡と言われて恥ずかしかった。


そんな制約と不便と気まずさがやんわりつきまとう。


大人でも、洋服を着ている時と全く同じように着物を着て動こうとすると、着物が早速汚れたり、下手をすると破れたり、そのつもりもないのにハシタなくなっていたりしますよね。

それで、ちょっと袂を気にするとか、座るときの裾周りを気にするとか、チャンスがあるごとに鏡を見て自分の着姿を確認するとか。そういった、自分に対して気遣う行為が洋服を着ている時よりも数段必要なんだなぁと、じわじわ痛感し始める。




娘も3年前は、タイトに着付けたはずの浴衣の裾周りを、日舞のお稽古が終わる頃にすっかりA lineのスカートにして戻ってきてました。それが今では、タイトなまま帰ってくるように。

子どもが自分で考えた結果、着物ってこうやって動けばいいんだなぁと理解したみたいです。「着物の時のトイレは、汚さないようにしんちょーに」

「手を洗う時、袖は脇に挟んで」

「座る時は正座が一番」

と、さまざま対策をとるようになってました。自覚はなさそうですが笑。



やかましい親からでも学校の先生からでもない、物言わぬ衣服から強いられる無言の制約にも知恵を使ってやりくりすることで、いつの間にやら人としてのポテンシャルが引き上げられてるのなー。なんて。他人事のように眺めてます。私のエゴもまぁ、無駄ではなかったということでしょうか。














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