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執筆者の写真まつださえこ

紋付着物で明ける新年

更新日:2022年1月14日

本日10日が成人式の地域も多いと思いますが、岡山の成人式は昨日9日にお開きとなりましたので、私にとっては今日が元旦ともいえる日です。


SNSを介してお知り合いになった方が、お正月には紋付を着てお祝いしませんか?とお声かけくださったので、ようように本日、朝から身を清めて袖を通しました。単に昨晩疲れ果てて、朝風呂になっただけという噂もある。


江戸小紋に南天枝丸の刺繍紋。



この家紋は嫁入り先のものでもなく、実家の家紋でもありません。

松田の紋は下がり藤、実家の紋は五三桐です。南天枝丸の紋は、教室を立ち上げた時の決意表明としての私紋です。


なぜ南天枝丸紋なのか。


まつださえこ着物着付け教室の庭には、南天の枝がたくさん育っています。十数年前に他界した義母の闘病生活中に植えられたものも多いようです。南天は難を転じる縁起物ですし、小さい時から赤くて丸い実に心揺さぶられてきた私としては、南天紋を教室紋にしたことを自然な流れとして受け留めていました。



家紋はそもそもを辿れば、御家柄を背負うものとして時に誉高くあり、また時に一族を破滅に向かわせたものです。

残念ながら?残念なのか?現在に至っては、その本来の意味合いは溶け切った氷に薄まるジュース並みですし、染め抜き日向紋をつける着物よりも刺繍紋や私紋をつける機会が増えていますよね。私も少し悩んだのですが、小紋に南天枝丸の刺繍紋くらい許して頂こうと言い訳しながら、紋を入れていただきました。


とはいえ。

曲がりなりにも先生と読んでいただく以上は、紋付の着物に袖を通すことの意味についてきちんと考え勉強し、講師として纏うならば軽んじてはいけないと考えています。


教室として文化と伝統を担っているかというとそういうわけでもなく、ロジカル一辺倒で進んできた教室ですが、半端な勉強で知り得た知識を持ってして家紋を語ることはできず、また、『私にとっての家紋』について答えが出るまでは礼装着物を寝かしておきたいと言うのが本音です。


そういった前置きをしつつ、しつこいですが(笑)、南天枝丸の刺繍紋は決意表明としての教室紋なのです。




名刺の南天模様は、デザイナーさんに配していただいたもので、最初のデザイン案では緑の枝に赤い実でした。まだは私は熟していない、いつまでも未熟だから勉強し続けないとという思いもあって、ターコイズブルーの枝葉と黄色の実に変えていただきました。


いつまでも初心を忘れず、自分は足りていないのだからちゃんと勉強しようねと言い聞かせながら、今後も着付け教室を運営して参ります。





ちなみに。

留袖も色留袖も義母の残したものがあるんです。が、それは義理の妹のためにとってありますし、色留袖に至っては洗い張りして反物に戻しました。私の実家にはそういったものはなかったので残念なのですが、いつか義妹が着たいといってくれた時のために、義母の礼装着物は大事に保管しておこうと思います。












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