少し前に生徒様からお預かりしていた2本の帯。タンスに眠らせていたものを、きちんと着用できるようにしたいとのことでした。
1本は経年の黄変やシミ、もう1本はカビ臭。
before↓
どちらも悉皆でよみがえってきました。洗いに出すと、こんなにも風合いと色彩の鮮やかさが蘇るのかと、改めて感動しましたね。
after↓
九寸名古屋の帯地は、別生地を継がなければならないので、信頼を置く和裁師さんに預かっていただいております。
八寸名古屋帯は、生徒様とさまざまご相談の上、私が仕立てることにいたしました。あと三寸程度は長さを出したかったので、界切線との兼ね合いも考えつつ、帯裏に引き返す無地場を少しタレ先に使ってかがりました。
タレの柄とお太鼓の柄が違うと、少し腰高に見えるのはメリットかな。
ちなみにもう1本。これはだいぶん前に生徒さまからお預かりした帯。
長さが短い全通柄の名古屋帯を、途中で生地を切ったりせずに、お太鼓部の裏に布地を足すことで長尺へと仕立て替えていただいたものです。
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新しく購入したいというご希望よりは、お持ちの着物や帯のお手入れをご検討の方が増えてきました。
有るものを活かす。
言葉として理解していても、つい手元に無いものを埋めにいってしまうことをそろそろ自制しようと思います。あるものを活かすのもコーデ上手。
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